弁護士雑感

2016/12/12 弁護士雑感

【弁護士雑感】裁判官について

 法律相談では、裁判の見通しに加えて、そもそも裁判官とは一体どの様な人達であるのかという御質問をお受けすることがあります。 そこで、今回は裁判官について、少し私の私見を書かせてもらおうと思います。

 私も司法試験に合格し1年間の司法修習を受ける前までは、「裁判官」という職務に就いている人と話したことなど一度もなかったので(退官された方とは話したことがありましたが)、それまでは、どんな人達で、どんな生活をしているのだろうと非常に興味がありました。というのも、裁判官は、法に基づき客観的な判断を示さなければならず、世論などの影響を受けてはいけないと習っていましたので、裁判官になるような人達は、俗世間からは離れた修行増のような生活をしている方ばかりなのではないかと勝手に妄想していたためです。

 しかし、司法修習生になり、裁判官の方々と色々と話をさせて頂く機会に恵まれ、自分の抱いていた妄想が全く間違ったものであると直ぐに分かりました。確かに、一人で数百もの事案を抱えている方もいますので、非凡な能力を持った方々であることは間違いないのですが、だからと言って、日常生活においては特に変わったことはなく、私の知る限り、皆さんテレビや新聞にも普通に目を通していると話していました(中には、自身が扱っている事件のニュースなどは、極力見ないようにしているという方もおられましたが)。

 私の同期にも裁判官になった人が何名かいるのですが、非常に優秀ということを除いては、いたって普通の人という印象を持っています。

 では、実際の訴訟において、裁判官によって結論に差は生じるのかというと、正直なところ、私の中でも、事件終了後に、この裁判官で 本当に良かったなと感じて終わった事件もあれば、裁判官の印象が最悪のまま終わった事件もありますので、どの裁判官であっても結論に差はないとまで言い切ることはできません。

 しかし、良くも悪くもそのように強い印象を裁判官に対して抱いて終わる事件というのは本当に極稀で、ほとんどの事件は裁判官に対して何らの感情も抱くことなく終了しています。そういった意味では、公平・中立な立場を厳格に貫かれている方がほとんどであるように思いますので、裁判官によって、ほぼほぼ結論に差が生じることはないと言えるかと思います。

 なお、ここでは書けない裁判官の裏話などは沢山ありますので、ご興味があれば法律相談の際にでもご質問頂ければと思います。

<弁護士 松隈貴史>

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